ミツバ岳山頂からの富士山とミツマタ 2014.4.1 10:01
丹沢湖北側に位置する標高835mの山。山頂付近一帯にミツマタの群生地があり、3月下旬から4月上旬に淡い黄色の花が咲き誇る。そのミツマタの花を前景にして富士山が見られます。雲が無ければ宝永山から左のすそ野が愛鷹山まで続くのが見えるようです。富士山中央下に三国山、大洞山などの三国山稜、右側には鉄砲木ノ頭、ヒモシ峰、高指山。左手前に湯船山、白クラノ頭。
山頂でサクラ以外の花と富士山が見られる山は殆どありませんので、富士山と花の愛好家にとって貴重な山です。
昭文社2008年版の地図では登山ルートの記載もないマイナーな山でしたが、2014年版には登山道が記載され、最近はミツマタと富士山の組み合わせで団体客が押しかける人気の山のようです。
ミツバ岳の正式な山名は大出山(おおだやま)のようですが、ミツバ岳が一般的になっていますので、ここでは「ミツバ岳」で記載。
■神奈川県松田警察署山岳救助隊
西丹沢登山情報「ニシタンだより」平成22年(2010年)3月1日号より抜粋
ミツバ岳について
近年、三椏の群落が有名となり、各方面において登山ルートとして紹介されている山ですが、正しい山名を知る登山者は少なく、市販の登山図に記載された「ミツバ岳」という誤称が一人歩きをしています。
皆さんが「ミツバ岳」と呼んでいる山の名は、正しくは「大出山(おおだやま)」と呼びます。
地権者のいる山であり、三椏は、地権者の先祖が昭和初頭に小田原の造幣局に対して紙幣原料として供出するために植栽したものです。現在では三椏の利用価値も無くなり、伐採されることもなくなったことから、立派に成長して花を見事に咲かせて登山者の目を楽しませているのです。
地権者の厚意によって入山規制はされていませんが、遭難を多発させたり、勝手に目印を付けてみたり、三椏等の植栽物を許可無く採取すると、入山規制される可能性は十分あるのです。
都会に住んでいると山は何でも自然で所有権は無いように感じるかも知れませんが、実はそうではないのです。
登山者の皆さんは、自然の中にあっても社会のルールを守って懸命な登山に努めて下さい。
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