その昔、イザナギとイザナミの二柱の神は天の橋にたち矛で混沌をかき混ぜ、矛から滴り落ちるものにより、淤能碁呂島(おのごろじま)を創った。その後、大倭豊秋津島(おほやまととよあきつしま:本州)など、大八島(おおやしまのくに)を生み出していった。その
大倭豊秋津島を生み出したとき、その中央に、すべての島のなかで最も偉大で、美しく、尊厳のある山、富士山を創りだした。![]() その後、イザナギとイザナミは六島の生み出し、子育てに忙しく、富士山周辺の山々の形成は、その周辺に住む山の神々に任せた。しかし、周辺の山の神は富士山が美しく眺められる場所、高さを得るために、押し合い、ぶつかり合いを行い、各地で場所取りの争いが続いた。 そこで、イザナギとイザナミは、富士山の北東の山々の神を集め、こう述べられた。
![]() 私たちは大倭豊秋津島に、後世に国の中心となる大平原を創り、その西端にその平原に住む人々の憩いの場所となる山を創り、高尾山と名づけた。丹沢と道志の山の神よ、富士山はその周辺を形成する山などにより、其の景観がかわります。高尾山からの富士山を、最も美しく、かつ人々を和ませる姿を持つ富士山にしていただきたい。 丹沢と道志の山の神は知恵を出し協力して、富士山周辺の山並みの形成を始めました。 |
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