JR大月駅から菊花山山頂までの標高差は280mで、大月駅から50分程で菊花山山頂に到達します。電車利用の登山者にとって午前中の早い時間に富士山の展望地点に立つことができる貴重な山です。例えば、神奈川の藤沢市から始発で出発すれば8時前に山頂に立ち、鮮明な富士山を眺めることができます。
山頂より3分ほど手前に富士山展望地があります。大月から富士吉田まで続く富士みちの変化に富んだ景観を前景にして、吉田大沢から鷹の爪が伸びて山腹を捉えているかのような力強くかつ美しい富士山が見られます。大月秀麗富嶽十二景の高川山、岩殿山などと比肩しますが、何故か十二景には、はいっていません。昭文社の2012年度版「山と高原地図」には大月駅からの登山道の記載がありますが、2006年度版にはありません。選考時、登山道が不備のため大月秀麗富嶽十二景から外されたと勝手に推察しています。現在、登山道はロープが張られ整備されていますが、ひと汗かく急峻な坂道です。
昔、菊花石が取れたのが山名の由来といわれています。菊花石は、岩の中に放射状の模様があり、これがあたかも菊の花に見えるので菊花石。
五つの名前【菊花山、林宝山、バカ山、貧乏山、徳山】
菊花山はその昔、街への日ざしをさえぎり日陰にすることからバカ山や貧乏山と呼ばれた一方で北風から守られた沢井では徳山と称しました。多くの呼び名と四季折々の表情を持つお山です。(・(jpg\ A4.pdf)
もっと山歩きをしたい場合、御前山に行くコース、九鬼山までのコースがあり、そこからも富士山展望が楽しめます。