タマゴダケ
2014.7.23に下吉田-新倉山-霜山-三ツ峠山と登りました.三ツ峠山では雲が多く富士山を見ることができませんでしたが、この暑い時期によくぞ登ってくれたといって、新倉山〜霜山の間で、新倉山浅間神社の木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が素晴らしいご褒美をくれました。
「タマゴダケ」
今まで山で見かけたキノコで、最も美しく、可愛らしく、かつ、その神妙な成長過程に驚きました。また、こんなに美しいのに、食用となり、美味です。これにより、すっかりタマゴダケ愛好者になってしまいました。
卵です。山の中なので蛇かトカゲの卵か。表面が繊維状になっているので、玉繭にも似ている。楕円形の長径は4-6cmほど。 |
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殻が破れて、中身が顔を出しました。赤い楕円形。可愛らしい謎の物体。(以下、清八山のタマゴダケも加えて) |
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二人雛 産着の双子 寄り添うカップル
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私は茸です。 白の着物を羽織ったおしゃれな姿が、美しく、可愛らしく、かつ品があります。 |
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兄弟そろって元気に育っています。
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かさと柄が伸びていきます。 |
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オイオイそんなに頬をくっつけるなよ いいじゃない、親が許した仲ですもの
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成熟した姿です。 |
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老成した姿。 |

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白、黄色、赤の色彩と艶と形の見事な姿を、もう一度ご覧ください |
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タマゴタケ(卵茸、Amanita hemibapha (Berk.& Br.) Sacc.)
ハラタケ目テングタケ科テングタケ属のテングタケ亜属タマゴタケ節に分類されるキノコの一種。夏から秋にかけて、広葉樹(ブナ科・カバノキ科)および針葉樹(マツ科)の林内、あるいはこれらの混交林に孤生ないし点々と群生する。
上記の樹木の細根の細胞間隙に菌糸を侵入させて外生菌根を形成し、一種の共生生活を営んでいると考えられる。南半球ではフタバガキ科の樹木に外生菌根を形成しているという。
日本(ほぼ全土)・中国・セイロン・北アメリカなどから報告されており、インドおよびオセアニアにも分布するという。
富士山とタマゴダケ
すっかりタマゴダケ愛好家になった私は、三ツ峠山を登る間、地面とにらめっこしながら山路を登りました。そして、山路を登りながら、こう考えた。このタマゴダケは富士山の木花咲耶姫命からの御褒美であるから、お返しにタマゴダケの感動から生まれた歌と画を、捧げなければならない。
富士山の姿麗し卵茸
富士山にはタマゴダケがよく似合う
お気づきとは思いますが、タマゴダケの笠の上部は、赤富士の山頂部をを連想させる色、形をしており、その関連性を込めて作品を作りました。
(注1)
画は、富士山の見える草地に生えたタマゴダケを、カメラを地面に接して撮った写真・・・・・・
ではなく、二枚の写真(新倉山のキノコダケと三ツ峠山・御巣鷹山からの富士山)を合成したものです。しかし、いつの日か、奇跡的な出会いでこのような写真を撮るという願望が生まれました。
(注2)
夏目漱石と太宰治の文章を一部盗用しております。夏目漱石は「三四郎」、太宰治は「富嶽百景」で富士山を扱っています。太宰治の月見草は富士山を見る人の背中の方に有り、上記画のような構図にはなりません。
(注3)
今回はとても気に入っている北斎の「凱風快晴(通称:赤富士)」を描いた場所といわれている三ツ峠で、同じ季節で、朝日に染まる赤富士を見ることが目的であった。しかし、調べてみて、自分がこの作品について、季節、時間、場所など殆どわかっていなったことがわかった。「凱風快晴」は不可思議な傑作である。
通称「赤富士」といわれているが、絵師が色合いやボカシ具合を決める初刷りの「凱風快晴」では、富士は赤くない、黄土色〜茶色である。朝日を浴びた赤富士といわれる色ではない。夏の、通常の山肌の色といってよい。描いた場所も、確定する根拠はなく、不明といってよい。また、季節は、「凱風」「残雪」から初夏、「鰯雲」から秋といろいろの説がある。今のところ、北斎が持つ富士山のイメージを集約した作品と思っています。
日本人の殆どが、富士山といえば、充分に雪を帯びた白い高嶺の富士山を連想するのに、富士山の傑作は残雪しかない「凱風快晴」と思っていることが、最も不可思議です。
キノコダケを食べました
基本的にキノコが生えている山でも、「国立公園」「国定公園」「自然保護区」「都道府県の自然公園」ではきのこの採取は禁止されています。
また、入山が禁止されている場所や、殆どの山は所有者や管理者がいるので、きのこ狩りの許可を得るなどしてトラブルを起こさないように気をつけましょう。
タマゴダケ本体を採った残りのツボ(白い外被膜)これを残しておくと来年も、タマゴダケが出てくると、山であった地元の方に教えてもらった。
水洗いで汚れを取る。
切断する。柄の部分は中空になっている。斜めに切ると、焼きちくわに似ている。切った後でも、いい形をしている。
塩。胡椒をふりかけバターで炒める
皿に盛り完成。色の変色はあまりなく、いい感じ。柄の部分が、炒めたにもかかわらず、少しコリコリした歯ごたえのある食感が良い。笠の部分は、シイタケに似た食感で、噛むとバターの風味が口中に広がります。とてもおいしくいただきました。
天麩羅にしても食べましたが、特にこれといった味わいがなく、バター炒めのほうが向いてます。
(注)テングダケに似た外観をしたベニテングダケ、タマゴダケモドキは、毒性を持っているので、判別ができる人による確認が必要です。
タマゴダケを見つけた富士山が見える山
タマゴダケは日本全国に分布しているようですが、その発生時期は夏から秋であり、富士山展望の季節からは外れます。そのため、この季節には、富士山展望のため、山登りする回数が少なく、タマゴダケをあまり見かけませんでした。相棒作成の記録を見直し、タマゴダケを見つけた山を以下に示します。
方位角 |
山名 |
年月日 |
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008 |
御中道 |
2014.9.10 |
多数 |
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013 |
清八山 |
2014.7.24 |
同じ場所に6個 |
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019 |
御巣鷹山〜大幡山 |
2014.7.24 |
同じ場所2個だけ |
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020 |
滝子山ズミ沢ルート |
2014.7.30 |
1個 |
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2015.10.8 |
シロタマゴダケ1個 |
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021 |
新倉山〜霜山 |
2014.7.23 |
多数 |
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2015.8.15 |
2014の同じ場所に無し |
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036 |
倉見山 |
2014.6.30 |
同じ場所に5個 |
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060 |
小富士・須走り |
2014.9.4 |
多数 |
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075 |
塔ノ岳 |
2015.9.12. |
10数個 |
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076 |
鍋割山 |
2015.9.20 |
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079 |
丹沢の大山 |
2008..9.5 |
個数不明 |
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2015.9.5 |
yasuko |
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2015.9.24 |
シロタマゴダケ |
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箱根の明星ヶ岳 |
2010.10.5 |
個数不明 |
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013 |
清八山 |
2014.7.24 |
同じ場所に6個 |
下山途中 2014.7.24 とても可愛いのが同じ場所に6個
019 |
御巣鷹山〜大幡山 |
2014.7.24 |
同じ場所2個だけ |
同じ場所2個だけ
020 |
滝子山 |
2014.7.30 1個 |
2015.10.08 シロタマゴダケ 1個 |
タマゴダケは上記。群生しているところもあり。
ツボも見えシロタマゴダケと思うが、この画像だけで周りに卵状態のものがなく、認定不可。
2015.8.15 2014年にあった場所にタマゴダケはなかった。
しろいタマゴダケと思ったが、ツボがダルマ状になっているので違うようである
036 |
倉見山 |
2014.6.30 |
同じ場所に5個 |
関東富士見百景付近 2014.6.30 同じ場所に近接して5個、この時から、注目し、新倉山で虜になる
7. 075塔ノ岳 3015.9.12.
079 |
丹沢の大山 |
2008..9.5 |
個数不明 |
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2015.9.5 |
yasuko |
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2015.9.24 |
シロタマゴダケ |
2008..9.5 個数不明

これはシロタマゴダケ
2015.9.5
2015.9.24
■14:41 檜平からの尾根道にシロタマゴダケに出会いました。白い卵状の殻を破りキノコの頭が出てくる最も愛らしいシロタマゴダケです。